TOP>三重映画さんぽ>「門山葉子さんに聞く」 田中 忍
レッスン前、インタビューに答える門山葉子さん 「ミュージカル“アニー”には、すごく出たかったんです。」と一人の少女が目を輝かせて語った

 少女は、津市久居新町にある三重アクターズ養成所へレッスンに通う門山葉子さん(15歳、津市出身)。小学2年の夏、“アニー”を見て、「自分たちの年代の人が舞台で歌って踊っている。自分もあんなふうに舞台に立てると楽しいだろうな。」と、劇中歌『トゥモロー』を歌って帰ったという。彼女の夢が実現したのは一昨年の11月、約9,000人の応募の中から選ばれた子役28人の中のひとり、“ダフィ”役に決まった。

 「“アニー”の子役のオーディションは『15歳まで』という条件があるんです。実は、養成所に入った小学2年のときからオーディションを受けてきて今回5回目でようやく合格しました。私にとっては最後のチャレンジだったんです。書類を出した一昨年の秋から舞台が終わった昨年の夏の終わりまで、たぶん、普通の女の子なら出来ない経験をたくさんしました。舞台経験はもちろん、ひとつの舞台を作るのにこれ程たくさんのスタッフが必要なことも知らなかったし、出演者やその家族も含めお会いした人々の話を聞き、人の生き方や物事、また自分やその周囲のことを一生懸命考える機会を持てたと思います。もし小学生の時に受かっていたら、今のように考えていただろうかと思う時があります。」とハキハキと話してくれた。

 彼女が描いていた夢の世界に足を踏み入れ、嬉しさや喜びとともに戸惑いや悩みもあったと思われるが、そのプレッシャーをはねのけ、見事、大役を演じ通した門山さんからは、夢へのこだわりと舞台への情熱が感じられた。

レッスン前、インタビューに答える門山葉子さん 「“アニー”でも養成所の発表会でも、幕が開くまではドキドキするんです。でも幕が開いてしまうと、何故か自分が変わった様で楽しい気分になれます。自分が楽しめないとお客様も楽しんでいただけないだろうなと思うからです。私が演じるものを見てもらい、お客様に喜んでもらいたいんです。そして『いい舞台だったよ』という言葉をいただけると最高に嬉しいです。」

「最後に何か一言を」と聞くと、「普段なら言わないんですが」とひと呼吸して、「両親に感謝をしています。養成所に通わせてもらったり、“アニー”に行かせてもらうにもお金を出してもらっていますし、私のために時間を作ってくれています。いつも母が側にいてくれたので心強かったし、励ましてくれたり話を聞いてくれました。そして養成所の小野先生(所長)のレッスンは大変厳しいのですが、レッスンを通じて『あきらめてはいけないこと』『あいさつを欠かさないこと』を教えていただきました。“アニー”に出られたことは私のターニングポイント(転機)ではないかと思っています。まだまだ子どもだけど、ちょっとは成長できたかな」とはにかみ、「お話を聞いていただき、ありがとうございました。」と私に深々とおじきをした。

門山さんは、今月14日(日)午後4時から三重県総合文化センター第2リハーサル室で開催される「スタジオパフォーマンス」(主催:三重アクターズ養成所)に出演する。“アニー”で華麗なダンスと歌を披露した門山さんに再会出来るのを今から楽しみにしている。
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